収骨の作法

 少し前になりますが、遠方までご葬儀のお勤めに参りました。
 火葬場での御収骨に立ち合ったのですが、その火葬場では大部分の御遺骨を箸を使って骨壺に収骨したあと、最後にお顔部分の御遺骨をお近い親族の方のみが収骨する形でした。
 で、その際の火葬場の方の収骨の説明は「お顔の部分の御遺骨は故人様にお近い方で、『素手』で収骨なさって下さい。または、お箸を用いて頂いても結構です」と…。
 私は「お~」と声を上げそうになりました。これは正に現代版・収骨版の踏み絵だなあと感じたのです。
 僧侶は収骨に加わることはまずありません(…合掌をしている、読経をしているから? 収骨迄ご一緒しないこともあるから? はっきりとした理由は分かりませんが、親族として参ったのではない葬儀にて、今まで私は収骨をしたことがありません。私は特に素手では嫌だとかの感覚はありませんが)。
 ご家族・親族が収骨をされるのは自然だと思いますが、お骨を素手でと言われたら、抵抗のあるお方もいらっしゃるのではないかと思います。例えば今まで確執のあった御家族とか…御遺骨に一切触れたくもないという気持ちのお方も存在するのではないかと思うのです。
 『箸ならまだしも…素手で…え?…でも他の人は素手で収骨しているし、私だけ箸を使うことは出来ない…でも…どうしようか…』
 この火葬場では毎日、多くのお方のそんな気持ちの逡巡が繰り返されているのではないかと感じたのです。箸を用いたことで後に親族での揉め事に発展した…なんとことは全くなかったのでしょうか?
 お勤めさせていだいた御家族はそんな悩み・思いなど全くないように、皆さん普通に素手で収骨していらっしゃいました。
 私の考え過ぎかも知れません…でも、葬儀というご遺族ご親族にとってのとても大きな儀式にて、こんな苦悩を生み出してしまう「素手か箸か」の選択を迫るのはどうなんだろうと思いました。
 あなたはどうお感じになりますか?

節度…

 会館から目撃した光景です。会館前にお店があるのですが、その前を高校生達が駅に向かって帰って行きます。
 中で、二人組が他の学生とは違う、お店の駐車場を横切る方へすたすたと歩いて行きます。
 あれ、店を横切っての近道だろうか…でも、少し開いていた柵の切れ目はずいぶん前に小さな扉が出来ていて塞がれてるのに…知らないのかな。このままだと結局遠回りになる… って! え?
 あ、なんと慣れた手つきでお店の通用扉を開けて通っていく…しかも後ろに続いた学生は扉を…閉めることもなく、そのまますたすたと行ってしまいました。
 あまりに自然な、あまりに素早い行動にある意味見とれてしまいました。
 でも、やっぱりいけませんよね。
 お店とはいえ、他人の所有物です。お客でもないのに、駐車場を横切り、勝手に扉を開け放っていく…その結果、小さな子供がそこを通ってお店に出入りする車に轢かれでもしたらどうするつもりなのでしょう。
 いえ、その学生達は多分何も考えていないのでしょうね。ちょっと近道した…それだけのこと。当たり前のこと。特に早く行けてラッキーとも思っていないでしょう。
 もう少し、周囲のこと、自分の行為…考えましょうよ。そしてそれが結局自分の生き方を変えていくのです。
 今回ちょっとだけ近道したことが、人生にとっては随分遠回りをする結果になるのかも知れませんよ…。

ソテツ

 ソテツを植えているのですが、もう15年くらいになりますので親株の下に小株がいくつかあり、この時期に親と同様に葉が出てきます。
 小さくて可愛いと言えばそうなのですが、隣接してそれぞれが勝手に円形に葉を生やすものですから、葉同士が干渉して絡み合い「ぐちゃぐちゃ」に葉が曲がってしまいます。
 どうにも見た目が良くないので、思い切って子株を除去することにしました。
 子株とはいえ、ソテツはソテツ。幹部分は堅くてトゲトゲしいものです。ちょっとやそっとでは取れません。
 結局草刈り鎌で上部から「ガンガン」叩くことにしました。そのうち株の中に鎌が届き、そしたら黄白色の柔らかな身のようなものが出てきました。椰子の実の果肉部分みたいな感じです。
 それでもガンガン鎌を入れ(突き刺す)ますと、中身?部分が飛び散り、ホント可哀想でなりませんでした。
 これは間違いなく殺生だと感じました。
 植物は何もいいませんから、普段は感じませんが、人間てホント勝手な思いで他の命を奪っているのですね。よくよく気をつけないといけないですね。
 ソテツには申し訳無かったです…。
 お念仏申して済むことではありませんが、それ以外に思いつかないのでお念仏申します…。
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